乱鴉の島

友人の作家・有栖川有栖と休養に出かけた臨床犯罪学者の火村英生は、手違いから目的地とは違う島に連れて来られてしまう。通称・烏島と呼ばれるそこは、その名の通り、数多の烏が乱舞する絶海の孤島だった。俗世との接触を絶って隠遁する作家。謎のIT長者をはじめ、次々と集まり来る人々。奇怪な殺人事件。精緻なロジックの導き出す、エレガントかつアクロバティックな結末。ミステリの醍醐味と喜びを詰め込んだ、最新長編。


えーと、一月かかって読み終えた本です。


色々あって読む時間がなかったっていうのもあるんですけど、ぶっちゃけおもしろくなかった。
おもしろくないことはないんだろうけど、少なくとも私には合わなかった。


所謂本格ミステリーで舞台となるのは絶海の孤島。


名探偵コナン金田一少年を思い浮かべてくれればわかりやすいと思うのですが、
登場キャラクターたちはみな、主人公とは縁のない人たちばかり。


いきなりたくさんの人が出てくるんだから名前を覚えるのも一苦労です。
加えて、そういうキャラだけに中々感情移入ができない。


そういう心理状態では登場キャラクターが死んでもなんとも思わない。
あ、あいつ死んだんや。程度の認識です。
人が死んだというよりかは、たくさんあった記号の一つ消えた、程度。


さらにさらにそういう考え方なもんだから犯人がわかっても、
ふーん、こいつか程度にしか思えない。


それが本格ミステリーなんですけどねぇ、やっぱりもうちょっとキャラに愛着とかがほしいもんです。
島の秘密も引っ張るだけ引っ張っておいてあんまりおもしろいとは思えない内容だったし・・・。