Lady,GO

読書感想




Lady,GO / 桂望実

16歳で両親が離婚、父と母とがそれぞれ再婚し新家庭を持ったことから、ひとり暮らしを続ける南玲奈、23歳。派遣社員で生計を立てているが、次の派遣先が決まらず、己の行く末も不明朗。そんな折、高校時代の女友達の姉・泉と再会する。かつて泉は玲奈同様、ネクラでドジ、きれいでもなかったが、今では六本木の高級キャバクラのナンバーワン。泉に誘われるまま玲奈はキャバクラ勤めを始める。人あしらいのうまい店長、オカマのスタイリストらに玲奈は女を磨かれて!?


南玲奈・・・自分のことが好きになれない派遣社員23歳
美香・・・結婚詐欺師に鍛えられて大変身したNo1キャバクラ嬢
羽田康介・・・趣味は女性研究。なぜか会話に英単語をまぜる敏腕店長
ケイ・・・チビでデビでハゲなオカマ。でも一流のスタイリスト


非常におもしろい作品でした。
前半は奥田 英朗の「最悪」に少し似ている。違いは、「最悪」が全編を通して不幸続きなのに対し「Lady,Go」がサクセスストーリーだということ。
自分嫌いの彼女が最後にはちょっぴり自分が好きになり、夢も見つかるというお話。
みんなに支えてもらって成長していくというお話だけに脇役が非常にしっかりと書かれています。
また、地味な主人公が成長し、夢を探し、悩み、それに向かって努力するさまは大学生の自分には非常に考えさせられる内容でした。